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「リーディング・テーブルの実際例」~その7~

  

進行     (休憩中の雑談として )今回の「 人文書リーディング・テーブル 」の         他に、「 奥池袋読書会 」というのもあるんです。

                   

        1つのサークル内に、二つの読書会があるんですね。

        みなさん、こちらの「 奥池袋読書会 」の方も宜しくお願い致します。


        こちらは課題本型の読書会です。

        次回は、『他者と働く 「 わかりあえなさ 」から始める組織論 』

        ( 宇田川元一、NEWS PICS PUBLISHING )を課題本とします。


興味のある方は是非、お越しくださいね。大歓迎ですから。



進行      それと、こちらの「 リーディング・テーブル 」のサポーターといいます

        か、運営スタッフとして共に活動して下さる方も大募集しております。


        例えば、今、自分は進行を務めておりますが、別に他の方でも良いわけ

        なんです。そこに必然性はないわけでして。


        実はスタッフ的な関わりって、とても楽しいんですよ。

        ああだこうだと企画を考えるのは、ホントに楽しい。

        それを自分だけが独り占めしちゃうのは、非常にもったいないわけで。


        何回か参加されて慣れたらで良いですので、こちらの方も是非検討して

        みて下さいね!


    (ここから、今回参加したきっかけなどのお喋りとなるが中略)





    (数分後、中座していた方が次々と席に戻ってくる)



進行      あっ、Dさん、帰りなさい。

ちょうど今、みんなで、今日の「 リーディング・テーブル 」に参加した

        きっかけについて話していたんですよ~。


        Dさんは、どういうきっかけで参加されたんですか (笑)?



Dさん      進行さんが誘ってくれたからですよ~!  



一同              ( 大爆笑 )



Dさん      ナンパされちゃったんです~( 笑 )。


進行      ( 笑いながら )その事情を知ってて、話しを振ったんですけどね~。



Dさん      やっぱり、「 人文 」って言葉に惹かれましたね~。 



進行      それは嬉しいですね、ホント! 

        読書会の名称に「 人文書 」の三文字をつけるか否かで、とても悩んだん         ですよ。


        この三文字をつけることで、参加者集めに苦労するだろうと予想してまし

        たので・・・。



Dさん      それぐらいセグメントされた方がエッジがきいて面白そうですよ!

        読書会に「 人文書 」ってつけて、良かったと思いますよ~。



一同                うんうん



進行      Dさん、ありがとう~!

        そうだ。

        先ほどDさんのお話しで世界史の教科書に言及されていましたね。


        有名なのは山川出版社の『詳説世界史』ですが、実は同じ山川から

        『 新世界史 』( 自分が持っているのは『 新世界史B 』)というのもあ

        るんです。


        こちらの方は、大御所の『 詳説 』に対し、ある種の挑発をしてる

        といううか・・・。

        まぁ、ケンカを売ってる感がしますね。


        切り口がちょっと違うんですよ。

        俺たちの方はこういうこともできるんだぜ! みたいな ( 笑 )。



一同               ( 大笑い )



Dさん      いろんな識者が、各トピックを書いているような形式なんですか?



進行      はい、そのようですね。


        それと『 新世界史 』の方は、コラム解説も充実してるんです。

        例えば「 サン・シモン主義 」。

       これに20行以上もかけて、コラムで解説してるんです。

  


Dさん      ホントだ。そこまでやってるんですね。



進行      切り口も面白いですし、読み物としても面白いんですよ~。

        全員戻られましたので、再開しましょうか。

        それでは次はちょうどDさんですね。

        よろしくお願いします!



Dさん      はい、お願いします。

最近、読んだ本では・・・、これですね。

        結構、分厚いんですけど。


        『 中国の歴史 』っていうシリーズものがあって、それの第三巻。         『 ファーストエンペラーの遺産 』というタイトルなんです。


        秦と漢をメインに書いてます。

        あの『 キングダム 』ですね、大人気の。


私も『 キングダム 』好きなんですけど、あの主人公の友人は、始皇帝         なんです。


       その始皇帝が作った秦と漢帝国の歴史を書いた本になってます。



一同              おおーっ!



Dさん      この辺って結構、日本の教科書とかでもよく取り上げられていて。

      それこそ始皇帝の秦が終わった後って、項羽と劉邦戦いで有名な

        「 鴻門の会 」などを国語の教科書でやった気がするんですよね。



Aさん      あっー、なんかやったかも。



Dさん      僕も記憶が薄いんですけど、国語( 漢文 )でやったなーとか。

        あと「 四面楚歌 」や「 垓下の戦い 」とかも国語でやったなあと思い

        つつ、読んでたんですけれども。


        この本の出版は2004年で意外に新しくはないんですけれども、バランス

        よく書かれていてですね。


        簡単に抜粋をさせていただくと・・・。       

        そうだ、皆さんは『キングダム』って読んだことありますか?



進行      はい。『 週刊ヤングジャンプ 』で毎週、読んでますよ~。


Dさん     (笑いながら)毎週なんですね!

この始皇帝が、七つの国に分かれていた中国を統一するまでを舞台にして

        いるのが、この『 キングダム 』なんです。



進行      大好きですよ!



Dさん     ヨーロッパ史と東洋史ってよく比較されることが多いのですが、

        ヨーロッパって、どちらかというと小さな国が細かく分かれたりだとか、

        あとは中世になるとベネチアやミラノなど、いわゆる都市国家っていう形

        で分散されることがすごく多かったんですよね。


        時代が流れて中央集権が進んで、国民国家が出て来てっていう話になって

        くると思うんですけども。


        一方の中国の方は、もうこの ファーストエンペラーである始皇帝の時代

        に統一されちゃってますと。



一同                うんうん。



Dさん      じゃあ、なぜ、行政機構が整備され、統一されていったかって言うと、

        いろいろあるんですど、やっぱり文章が保存されたという点がすごく大き

        かったと。


        木簡や、漢の時代に発明されたと言われる紙ですね。


        それらが大きかったと言われてます。      


        やっぱり皇帝の命令をちゃんと文字に起こして、それを木簡あるいは紙と

        いう状態で全国に展開できないと、皇帝の命令ってのが行き渡らないん

        ですよね。      


        そうなってくると、今度は文字を書ける人も必要になってきます。



一同               たしかに~。



Dさん      人は皆そうなんですけれども、この時代は特に、文字というものは学習

        できる境遇にいないとできないわけです。


        こういう文章分かる人がいて、なおかつ紙などの記録媒体っていう存在が

        あって初めて、そういう広範囲に至るまで中央集権ってのができたんです

        よと。


        そういう内容で書かれておりました。



一同                納得。



Dさん      司馬遷の『 史記 』っていう中国の歴史書があって、それがすごい好き

        なんです。


        その『 史記 』にも、やはり項羽と劉邦の戦いってのがよく出てきます。

        「 楚漢戦争 」と言ったりもするんですが。


        この 二人は真逆の人間性を持っているんですね。


        理想の上司ってこういう人よねだとか、格好いいなとか。

        こういう人がリーダーになっていくのかなって思った時に、やはり、

        「 項羽と劉邦 」というのが1つのモデルになることが多くてですね。



一同               そうそう。 


  

Dさん      項羽は、言ってしまえば「 おぼっちゃん 」みたいな感じなんですよ。

        始皇帝の秦ていう国が天下を統一したんですけど、もともとは7カ国

        ( 戦国七雄 )のうちの1つに過ぎなかったんですね。


        項羽は秦に滅ぼされた側の大将軍の血縁者なんです。


        だからこの秦に対して、すごく恨みがあるわけですよ。

        自分の国が 滅ぼされているので。


        そのため項羽はこのファーストエンペラーの国を滅ぼした時に、

        めちゃめちゃ人殺したりするんです。



一同                ああー。



Dさん      一方、対照的に、劉邦っていう人はですね、血縁とかそういうステータ

        スはないんですね。


        地方の本当に下っ端の役人みたいな。

        しかも今でいうと、「 半グレ 」みたいな遊侠集団のリーダーでもあるん

        ですよ。


        そこに有能な人がいろいろと集まってきて、最終的な統一をしていくと話

        なんですけど。



一同                なるほど~。



Dさん      面白いなあって思ったのは、国語の授業でやったと思うんですが、

        「 四面楚歌 」っていうエピソード。


        もともと「 楚漢戦争 」って言うぐらいですから、楚と漢が覇権を争って

        いたわけです。


        だから楚の項羽は、漢と戦っているという認識だったんですけれど、

        敵方である漢陣営から聞こえてくるんです。

        自分のホームであるはずの楚の歌が。


        それでさすがの項羽もショックを受けるわけなんですね。     

        地元の人達も敵方に寝返ってしまったのかと。


        よく悲しい話として言われるんですけれども・・・。

        実は劉邦も、出身地自体は楚なんですよね~( 笑 )。



一同               ( 大笑い )




Dさん     つまり、楚の人達が中心になって秦帝国を倒したわけなんです。

        項羽も劉邦も、ともに出身地が楚ですから。


        そして「 四面楚歌 」と言いつつも、両陣営ともに楚だったと ( 笑 )。



一同              言われてみれば、そうだ ( 笑 )。



Dさん     この本の最後はですね、「 三国時代 」を取り扱ってます。

        いわゆる「 三国志 」ですね。


        劉邦が作った漢帝国も、やがて衰退していくんですよ。

        そこまでの時代を本書はカバーしてます。


        この本の特徴をあげれば、地図が分かりやすい点があげられます。

        こういう歴史関係の書籍で地図が見やすいのは、僕は良い本だなって

        思うんですよ~。


        理解しやすさに影響するんですよね、地図って。


        それと後ろの方に、こういう「 皇帝の家系図 」だったりとか、役職の

        系統図などが書かれているんです。


        なんかこの辺は、ちょっと他の本読んだ時に参考になりそうだなと。

        かゆいところに手が届くという意味でも良い本ですね、これは。

        以上です。



一同                へぇ~。



進行      Dさん、ありがとうございました。

        たしかに地図や図表、それに注が充実してると、ありがたいですよね。

        それに、他の本を読む際の参考資料にもなるんですよね。


        ちなみに、どちらの出版社ですか?



Dさん      講談社ですね。

        このシリーズのラインナップはこんな感じですね。


Aさん      やっぱり、世界史系が好きなんですね!



Dさん   そうですね。

歴史だったら何でも好きですね、地域を問わず(笑)



一同               やっぱり(笑)



進行      Dさんはお話が面白いですよね~。



一同               たしかに。



Dさん      本の内容の受け売りでございます ( 笑 )。



進行      いえいえ、(文字起こしだと伝わりにくいかもしれませんが)

        抑揚というか、イントネーションも含めた話し方と内容が相まって、

        引き込まれましたよ。


        それに受け売りだとしても、それで良いんですよ。


        だって、それこそが、読んだ本について気軽にトークし合う

        「 リーディング・テーブル 」なんですから。


Dさん     そうですね!

        「リーディング・テーブル」ですからね ( 笑 )!



一同              ( 歓声が上がる )



一同           ありがとうございました( 拍手 )。




進行    では次はCさんですね。お願いいたします。

二回目になりますね。




                「 その8 」へと続く



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