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開催レポート 01/16(日)『独学大全〜』読書会(第三回目)

更新日:2022年4月1日

『独学大全〜』の読書会も三回目。

今回の範囲は「第3部どのように学べばよいかを知ろう」。

以下、参加者のコメントを挙げてみます。



・第三部で紹介されている各読書法は、仕事などで読まなければいけない本がある時に参考にできそう。


・常々、賢い人はどう考えているんだろう?という問題意識があったので、非常に参考になった。


・技法43の「筆写」が取り上げられていたのが嬉しかった。大学院で数学を学んでおり、教科書を1行読み進めるのに1時間かかることも多い。書き写すことで、理解が曖昧な箇所が浮きぼりにされることが多く、とても有効だと実感している。


・塾で生徒に教えている経験上、すぐに筆写できる生徒の伸びしろは大きいと言える。

 (逆から言えば、授業の内容を満足に書き写せない生徒が多い)


・英会話だとその場の状況で何となく通じることが多いが、それを筆写してみると、英語の知識が不足している箇所を認識できる。あとは、そこを潰していけば良い。


・本に書き込んでいくことは、記憶のセーブポイントを作っていく感じ。本を自分の融合体にしていく感じ。


・PCに抜書きを打つこともしてみたが、手書きと異なり、どうしても理解が上滑りしている気がしてならない。ただ手書きの有効性は理解できるが、それをどう保管していくべきか?

  →1人目の別メンバーより:少し大きめの付箋に書き込んでいる。こうすれば後で間違

               いに気づいても、書き込んだ内容を訂正できる

  →2人目の別メンバーより「:全てを一元化している手帳(ノート)に書き込んでいる

               (日付で管理)

  →3人目の別メンバーより:本に書き込んでいる。使いたい情報をその場所そのも 

               のに埋め込むことで、記憶が強化される

               (さらに思い出しやすくなる)

               さら、できるだけ似た物同士をくっつけると憶えやすい

  →4人目の別メンバーより:エクセルに打ち込んだうえで印刷し、目次コピーとあわ

               せて別ノート化している


・読書が苦手なため、「掬読」の技法に救われた。本は最初から順に読まなければならない

 と思いこんでいた。


・なかなか「問いを立てた読書」ができない。

 何を知りたいのかが不明確なまま、読み進めてしまう。どうしたらいいか?

  →1人目の別メンバーより:自分は「課題解決のため」に読書している。問いに対して

               本を読んで徹底的に調べた。コンサルの仕事も一緒。問い

               を解決するために本を読んでいる。その問いは自分にとっ

               て必要か?自分の関心に紐づけている。

  →2人目の別メンバーより):「問いを立てられない」と「問いを立てると読みやすくな

               る」は、実はつながっているのではないか。問いを立てた

               方が自分の注意資源をその問いに集中できる分だけ、欲し

               い情報を発見しやすくなる。しかし、問い自体を立てるた

               めには他の知識や関連情報などがベースとなっているの

               で、未知の分野に臨む際、大雑把な問いしか立てられない

               ことが多いのではないだろうか。

  →再び1人目の別メンバーより:それは確かにある。教養というのは身につけようと

               思っても身につかない。学んでいる過程でその内容が教養

               になっていく。情報と教養は異なるもの。

               必要がなければ、無理に拘らなくてもいいのでは。

  

・資格勉強をしているので、復習に配慮されている技法51「35ミニッツ・モジュール」を試

 していきた。


・各種速読は、精読していく本を選ぶためにも使用できる。


・学習の間に「ごく簡単な小テスト」を挟むだけで記憶が強化されることが判明している。

 その意味で技法49のうちの「ポストマップ」は「小テスト」代わりになる可能性がある。

 他に何か「小テスト」になり得る方法はないだろうか?

  →別メンバーより)目次を見て、その内容を言えるかを検討するのは「小テスト」とし

           て非常に有効だろう。


・技法45のようにあらかじめフォーマットを与えられる型式が苦手。緊張してしまう。自分

 の思考自体が拡散性があるので、どうしても馴染めない。

  →1人目の別メンバーより:フォーマット化で分かりやすくなるが、切り捨てられてし

              まう要素がどうしても出てきてしまうというデメリットもあ

              る。あくまでも見本にしかすぎないので、自由に作り変えて

              もいいし、無理にこの手法を取る必要もない。

  →2人目の別メンバーより:フォーマットでカチッと範囲を限定させると、余計なこと

              を考えずにその要素に集中できるのがメリットだと思う。ど

              の技法にもメリット・デメリットがあるので、メタ的に見て

              いくことも必要になってくる。

  →3人目の別メンバーより:フォーマット欄を埋めるには、要約能力が求められる気が

              する。


・就寝前に30分と時間を限って読んでみたら、予想以上に読み進めることができた。

  →1人目の別メンバーより:技法37の「限読」は、よほどのトリガーがないと難しい。

              通勤電車内などは「限読」せざるを得ない環境下にあるの

              で、成立しやすい。


・技法54「違う解き方」に関連して、数学学習では「別解」を考えるのが重要だとよく言わ 

 れるが、それはなぜだと思いますか?

  →別メンバーから:別解を求めるプロセスで、どうしても今までの知識の総点検・総検

   索せざるを得なくなる。それが横断的な脳内検索につながり、横刺し的な思考につな

   がるからではないか。


・技法50の「記憶術(ニーモ二クス)」、つまり「場所法」は実体験から言っても非常に強力 

 な記憶術。しかし、ベースとなる記憶を貼り付ける場所をたくさん用意せざるを得ないの

 がデメリット。処理しなければならない分野・情報が氾濫している現代には、残念だが不 

 向き。


・記憶マネジメントに関し、復習間隔を徐々に伸ばしていく方法がよく提唱されているが、

 初めから「拡散学習」していった方が記憶を保持しやすいという実験結果も出ている。こ

 の「集中学習」と「拡散学習」の関係に関しては、得意分野と苦手分野との兼ね合いもあ

 り、実験結果を鵜呑みにするのは危険かもしれない。


・この本はあくまでも独学の手法の「大全」を目指したもの。ごく一部の人にしか妥当しな

 い技法も含まれている。実際に試しながら自分なりの独学手法を作り上げていくための

 「足場」となるものだと思う。


以 上


(注)今回の読書会で(各参加者のコメントをメモする)「レコード担当」だった

 佐野慎之助さんのおかげで、コメントを再現できました。

 この場を借りて感謝申し上げます。





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